男の裏町

暗い夜ふけの 窓べにすがり
星もない空 泣き泣き呼んだ
村の小径で 遊んだころは
十七、八の まだ俺ァがきだった

こんな冷たい 世間と知らず
どこではぐれた 裏町ぐらし
夢を抱いて 出て来たころは
十七、八の まだ俺ァがきだった

胸を濡らした あの娘の涙
好きと素直に なぜ言えなんだ
祭り囃子に 浮かれたころは
十七、八の まだ俺ァがきだった

風にちぎれる 夜汽車の汽笛
追えば恋しい 故郷が浮かぶ
飛んで行きたい あのころあの日
十七、八の まだ俺ァがきだった
×