初恋を唄え

臆病な恋と歩んだそんな年月でした
いつもより凛々しく見えるあなたに想い馳せる

出逢った春の日が昨日の事の様に溢れ出て思わず立ち止まる校庭の…
桜の蕾達 無限の夢を誰もが描きました
低い雲 残る雪 仲間の笑顔

いつもじゃなくていいの 長い旅のその途中で
くじけそうな時は思い出してあなたらしさを

午前4時あなたの家の上で輝く星は
これからもあなたの未来きっと見守るでしょう

友達より近く その黒い髪に肩に風便り
片思いのままの遠き日の恋
誰かを傷つけても償い方もわからなかった頃
若さとは求めても求められずに

始まりは人気ない 放課後の廊下に揺れる影
好きとは言えずとも2センチだけあなたのそばに

「都会へ向かう列車の窓辺に伝えきれなかった恋など置いて行きます」

恩師の送辞(さいごのことば)の後 式が終わり席立つ刹那
扉が開かれては歩き出した友との別れ
悲しくて泣いている訳じゃないと照れたあなたは大げさと笑われても…
僕にとって青春でした
春に永眠(ねむ)る初恋でした
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