お座敷小唄

富士の高嶺に 降る雪も
京都先斗町に 降る雪も
雪に変りはないじゃなし
とけて流れりゃ 皆同じ

好きで好きで 大好きで
死ぬ程好きな お方でも
妻という字にゃ 勝てやせぬ
泣いて別れた 河原町

どうかしたかと 肩に手を
どうもしないと うつむいて
目にはいっぱい 泪ため
貴方しばらく 来ないから

唄はさのさか とどいつか
唄の文句じゃ ないけれど
お金も着物も いらないわ
貴方ひとりが 欲しいのよ
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