青と白のコトバ

どうして生きてるだけで傷付けあうのに
独りで生きられないんだろう

「形有るものはいつか壊れるから不安」
と青は言いました
「形無いものは触れられないから不安」
と白も嘆いた

「人の想いなんてどうせすぐに変わってしまうだろ」
「人は良くも悪くも変われないでしょ」
そんな2人が出会いました

まるで違う色彩に強く惹かれあって
青のコトバと白のコトバと心が繋がりました

この想いがいつまでもと信じて見上げた空は
まるで2人が溶けて混ざりあったようなきれいな水色
こうして2つの色が1つになって
ずっと一緒だと思ってました

2色の糸が少しずつほつれていっていることに
近すぎた故に気づかないまま
季節は巡りました

思い出とともに深い傷を残して
青のコトバと白のコトバと心が離れました

叶うこと無くすれ違った想いを乗せた涙も
まるで2人が溶けて混ざりあったような透明な水色

他の誰よりも遠くなった後見上げた最後の空でさえ
やっぱり2人が溶けて混ざりあったようなきれいな水色
どうして生きてるだけで傷付けあうのに
独りはこんなに寂しいのだろう

「君を思いだすってことは痛みを思いだすこと」
「あなたを思いだすってことは痛みを思いだすこと」
それでも2人はこの痛みを忘れてしまうでしょう…きっと
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