白と黒の祭儀

夜に浮かんだ 上弦の月欠けて
ゆらり零れる 紅玉石の色の雫
足音ひとつたてずに通り過ぎる
しなやかな闇 纏う 猫たちの影

細い祭儀の詞
混沌の淵 解き放つ名前

それは刻まれし契約の
消えないあかし 聖言
白と黒の織りなす糸 操られ 踊るの

さあ 神も覚らぬ誓約の
破滅遊戯を始めましょう
永久に終わらぬ この禁断の宴を

闇に浮かんだ 十六夜の月満ちて
八つ乙女らの 唇は柘榴を蝕む
舞い散る紅は 馨しき花のよう
穢れを知らぬ 孤独 白いつまさき

煌輝く狩りの街
月光の檻 眸刺す魔弾

夢に洩れ出ずる 静寂の
眠りの毒を 侵して
嘆きの聲 惑いの柳 跳くその手で

虚無に這い出ずる 脆弱の
魂はせき 美酒の如く
我に捧げよ その祭壇の羊を

高く 果つる期 満てる式
繰り返される 秘蹟の
罪と罰と死と快楽と欲動の間で

深く絡みあい 墜落てゆく
運命の針を 廻しましょう
厭かず喰らえよ その惑乱の果実を

胸に刻まれし契約の
消えないあかし 聖言
白と黒の織りなす糸 操られ 踊るの

さあ 神も覚らぬ 誓約の
破滅遊戯を 続けましょう
永久に終わらぬ この禁断の祭儀を