東京スーベニア

夢の昔は かえらねど
僕の銀座の いとしい姿
あゝ シグナルの 青い光に濡れながら
君と別れた 四丁目
柳の蔭の くちづけよ

誰が吹くやら ハーモニカの
歌も懐しい 六区の日暮れ
あゝ 引眉を 落し忘れた踊り子が
すてた煙草の 吸いさしの
煙の色よ あの頃よ

雨の新宿 しとしとと
濡れて泣いてる 東京の灯り
あゝ 思い出は 花の小窓のティールーム
熱い紅茶の 一杯に
さゝやきあった 恋の夜
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