自殺ウサギ

尻込みしている間に出遅れた 臆病な貧弱ウサギ
羽毛布団にくるまった場所から うまく出られない

与えられたエサ 食べて生きてるだけ
もう慣れちゃったんだよ ごめんなさい僕は ひとつも育たなくて

冷や汗で目が覚める怖い夢 悪魔のささやく声で
飼育係の優しいあの子に ベランダから落っことされた

物怖じしている間に出遅れた 臆病な貧弱ウサギ
羽毛布団に染み付いた温度に しがみついている

可愛がってくれるのも 束の間のことだったよ
もう飽きちゃったんだね ごめんなさい僕は 何も与えられなくて

冷や汗で目が覚める怖い夢 悪魔の舌なめずりで
飼育係の優しいあの子に 丸焼きにされてしまった

話しかけてもないのに 誰かと目が合ったよ
どこへも行かすもんかと 笑い黒い歯見せて
歩み寄ってきたのは 僕の顔した悪魔

目を背けても 背けても駄目さ 四六時中現れる
夢にしてはタチの悪い夢が 引き金をひいてしまった

冷や汗で目が覚める怖い夢 悪魔のささやく声で
飼育係の優しいあの子に ベランダから落っことされた
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