霧の夜がこわいの

燃えてゆく私も さめているあなたも
ふたりとも溺れる 霧の夜がこわいの
風もない星もない 何一つ見えない
暗がりに残された 手探りのふたりに
愛だけが灯りの 霧の夜がこわいの

「私は目が見えなくなってしまったのかしら!
私はただ歩いている。貴方をたよりに――
私には貴方が居ることしか解らない。愛している、ただそれだけ!
恐いわ! 教えて、いま何時なの? どっちへ向かっているの? ここは何処?」

何処へ行くふたりの この愛の足音
淋しさにふるえる 霧の夜の足音
立止りまた歩き また立止るのか
霧の夜の足音は 恋人のためらい
行く先も見えない 霧の夜がこわいの
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