最後の嘘

最後の嘘なら まだ残っているよ
靴箱に置き去りの ミュールみたいに
出来ることなら
何もかも知らないまま生きていたかった

似た者同士 依存体質
修羅場を誤魔化すのが得意で
思えば最初から
お互いの素顔なんて 見えていなかったんだね

疑惑はなかった ただの偶然
街で似た人を目で追っていただけ
飲み込めないまま
潰れないように まだ君を信じていた

解けていく矛盾に悲観しながら
行くあてのない思いが
ただ痛いほどに 悔しくなる

どこかで出会っても
もう目を合わせることもないよ
二人で過ごした 柔らかな時間を
忘れないで さよなら

気づけばまた独り

最後の嘘なら まだ残っているよ
ずっと
×