兄妹

今どうしているんだい
あの日 お前を送ってから
もう三年たった
だれも何も言わない
一度 帰ってこないか。

あまりに優しすぎる おまえだもの
都会の服なんて 似合わない
みせかけの夢を無理に抱いて
生きるおまえ
今ならこの町の優しさがわかる
都会がしみついた
おまえならわかる

いつでもひざで眠る おまえだった
甘えるひとはもう できたかい
そのひとを連れて
一度顔を見せに帰れ
二人がこの町を気にいったならば
そのままいつまでも暮したらいいさ

夕日に染まる町をみつめてごらん
幼い頃の日が浮かぶだろう
友達の顔やおくになまり
なつかしいだろう
明日はこの町へ来る切符買って
夜明けの汽車に乗り
故郷へ帰れ
×