Vernally

片っぽ空いたスペースに未だに慣れずに
ここにはもう無いもので
アタマを散らかしては片付け方がわからない

あるのは寂しさであってそれが咲き乱れたって
完全に何かが欠けていて
謝り足りない 何が俺になかったか分かった今
その花は散ってた

口だけデカイ言葉ばっか見えてない事が
まだわかってなかった
疑ってなかった

君は俺しかいなくてって勝手な解釈で
うなずく真意を知りもしないで

それならいこう まだひとつ
残されたものがここにあるから
終わらないよ じゃないと
呆れ顔の君に悪い

堰をきったような記憶に不意に襲われては
上手く思い出せないような事もある最近は
それが少しだけ 救いかな

車道で踊る花びら そこを通る肩には
それぞれをいつかに戻して
最後の一枚が今歩み止める足ひらひら
つま先を撫でる

有り得ない絵空事だって笑われそうな事
揃えた夢に 覚悟もないくせに
空回り焦る度 君にあたって
つらい思いをさせてたかもしれない

それならいこう いかないと
目覚める度に思い出しても
君のいない 明日は
新しい緑に染まる

最後告げる桜 結末は
悲しいねと言っては 見上げてた
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