笛吹川

俺が守るよ お前のことは
二百十日(にひゃくとおか)の あらしの中で
言った言葉を 忘れるものか
帰るあてない
旅に出たきり あれっきり
戻る瀬(せ)もない 笛吹川よ

遠くなるほど 逢いたさ募(つの)る
石和(いさわ)湯けむり 想い出染めて
今も優しく 揺れてるだろう
俺のことなど
忘れちゃったと 思うけど
それでいいのさ 笛吹川よ

酒を浴(あ)びれば 未練は消える
咲いて儚い おしろい花は
ひと夜限りの 夢路(ゆめじ)の明かり
無事でいろよ
今日もこころの 便箋(びんせん)に
走り書きする 笛吹川よ
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