風みなと

泣いて通れば この恋に
二度と逢えなく なるという
それでも涙が
止まらない 波止場道
見送らないわ そう決めながら
あなた探して
走り続ける 桟橋は
波また波の
波また波の 風みなと

声を限りに 叫んでも
波の向うに 消える船
どうすりゃいいのよ
さよならも 届かない
やさしいだけじゃ 女はだめね
すがりついても
離したくない ひとだけど
今では遅い
今では遅い 風みなと

冬の寒さも 気づかずに
そばで暮らした ことも夢
かじかむ心を
もう一度 あたためて
どうせ私は 飛べないカモメ
忘れないでと
祈る背中に 雪が散る
波また波の
波また波の 風みなと
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