時の少女

時の少女が 心をのせて
黄金の舟で 川を下る
時の少女は 目も鼻も口もない
まっしろな顔で にたりと笑う

<悪いけど 思い出もらった
あきらめておくれ
このまま 流れて
夢にも帰らない海の彼方>

時の少女が あの人のせて
あやつる櫂の 黄金の雫
あたしの手の中 握りしめてた
ダイヤが 突然 石に変わる

<悪いけど この人もらった
あきらめておくれ
あたしの腕の中で
やさしくやさしく死なせてやるよ>

時の少女の 黄金の川は
あたしの目の中 流れて行くよ
いろんな人の 泣き顔 笑い顔
波間に キラリとあらわれ 消える

<人になんかつかまってもムダさ
流れて行くだけ
あんたは ひとりさ
あたしが愛してあげるよ今夜は>
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