父から…

夜舟ゆられて 男のたびは
闇夜の中を 何度か揺れる
お前の寝顔を 見るたびに
俺は自分の 昔みる
男 ああ 背中
見てよ ああ 歩け
おまえがいつか俺に話す
苦労話が聞きたい

凍(しば)れる夜の 吹雪のように
女の運命(さだめ)は そんなもの
お前の小さな 寝息を聞けば
旅立つその日が 嫌になる
女 ああ 涙
ふいて ああ つくせ
おまえがいつか俺に話す
苦労話が聞きたい

時代(とき)にふかれて 人の道とは
右や左に それるもの
お前のちっちゃな その手を見れば
涙ふく日が 目に浮かぶ
風に ああ 夢を
乗せて ああ 走れ
おまえがいつか俺に話す
苦労話が聞きたい

男 ああ 背中
見てよ ああ 歩け
おまえがいつか俺に話す
苦労話が聞きたい