あね いもうと

姉さんはいつも 華やかで
桜の花の ようでした
私はたぶん 梅の花
春を待てない 寒い花

姉さんがとても 好きでした
だけど私は 子供でした
姉さんなんて 大嫌いだと
ぶつけた言葉を 取り消せないまま…

逢えなくなって もう何年
今年も春が また来ます
桜吹雪を見るたびに ごめんなさいと 思います

姉さんはいつも 華やかで
桜のようと 言いました
私はいつも 目立たない
きっと死ぬまで かなわない

姉さんは少し 悲し気に
うらやましいと ひとみ伏せた
桜は散って 終わりだけれど
梅には実のなる 幸せがあると…

逢えなくなって もう何年
今年も春が また来ます
桜吹雪が姉さんの 涙に見えて 綺麗です

逢えなくなって もう何年
娘と花を 買いました
桜吹雪のその中を 花を届けに 歩きます
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