常温のゼリー

夜が更けると嫌悪感が落ちてくる
テレビの明かりにキミは照らされて
いつものチャンネルと表情をみせる
キミの知らないボクはすべてがずるくて
空いたままの隙間に
キミじゃない誰かとの衝動と過ち

テーブルにはしまい忘れた 常温のゼリー
手ごたえのないスプーンから すべり落ちてつぶれた

この手は 何をつかむためにある?
この手は濁る キミに見えない汚れで

翻訳できない 自分の感情に落ち着かない
うたた寝のキミに毛布をかけて
幼さに無防備な寝顔を見ていた
ボクの知らないキミに持った猜疑心
少しも埋まらない隙間に
ボクじゃない誰かとの何を願う?

半透明でごまかしている 常温のゼリー
味気ない舌触りが まとわりついて残る

この手は 何を壊すためにある?
この手は濁る キミに見えない汚れで
その手で ボクを汚してくれたら
その手で濁す キミが消えないように

この手は 何をつかむためにある?
この手は濁る ボクに消せない汚れで
この手で キミを抱き寄せている
この手で濁す キミが消えないように

キミに消せないように
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