風に吹かれた
吹かれたままの姿で
樹は空に燃えている

子供達は散り行き
夏は旅人
樹は後姿見つめるばかり

日盛り過ぎれば
日盛り過ぎれば
もう草原の風は冷たい

遠い街の
祭の音を
樹は背伸びして聞いている

かすれた曲に
緑のゆりかご
こっそり揺らしながら

日盛り過ぎれば
日盛り過ぎれば
もう草原の風は冷たい
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