北のともしび

茜の空が はまなすの
花と色ねと 目を潤ませた
そんな優しい 心根を
抱きしめたい程 好きなのに
好きと云えずに 焦れている
俺も 俺も 夕焼けちぎれ雲

時にはのぞく 星空を
夢が欲しいと 指からませる
そんな可愛い 誘いにも
世間の垣根を 越えられず
ひとり佇む 意気地なし
俺は 俺は 雲間の流れ星

天から冬が 故里を
つれて来たわと 雪見てはしゃぐ
そんな仕種の 裏にある
北ぐに育ちの まごころに
愛を感じて 惚れたのさ
俺に 俺に 降りつむ衾雪
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