雪幻-winter dust-

薄色に滲む夜は
終わる季節の悲鳴にも似て

燃え際に永く尾を引く
溶けぬ気持ちが結晶になる

急ぐ街の声を 背に歩き出すのは
確かな孤独の響きを 求めてるから

降りそそぐ想いは 雪か それとも
消えていかないで 君の熱を残したままで

真実に寂しいなら
落ちた花でも拾い集めて

真実に望む空なら
夜明けに迷う光になって

遥か真夏を視る瞳が 追いかけたのは
僕らが抱く透明な 痛みの在処

閉ざされた 扉の奥の靴音
夢に華やかな 面影だけ捜し続けた

たどる指 躯の上に
いつも何か 探してたよう
舞い落ちる 雪は静かに
時は二人を止めもせずに

降りそそぐ想いは 雪に紛れて
消えていかないで 熱は今も繰り返し

呼んでいるよ 君がほどいた絆を
立ちすくむ愛は 夜空に向けて確かめた
手のひらのように
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