萬代橋

ひとり黙って 新潟へ
愛しているのに 約束捨てて
あなたは探して いるでしょう
叶わぬ恋ゆえ 後ひくけれど
黄昏 灯ともす 萬代橋を
渡りきれない 戻れない

秋の終りの 西堀は
傘さす心に みぞれがしみる
ひと冬越したら 忘れると
すっかりお酒も 覚えたけれど
佐渡への 出船の 汽笛を聴けば
生まれ故郷(こきょう)を 思い出す

柳しだれる 信濃川
打ち上げ花火に 華やぐ季節
もう少し私が 強ければ
世間に背いて あなたに走る
黄昏 灯ともす 萬代橋は
恋のおんなの さだめ橋
×