秋麗

落葉の舞う 公園で
一人ベンチに 腰掛けて
貴方を想う 昼下がり
穏やかな 木洩れ日

通り過ぎる カップルの
幸福(しあわせ)そうな 足音が
瞳を閉じて 重なる
あの頃の 二人に

恐くなかった 迷わなかった
永遠だと 思った
この唇が 乾く間もなく
貴方と 愛し合っていた

夢のような 毎日を
哀しみ色に 変えたのは
貴方の白い ワイシャツに
着いていた 紅痕(べにあと)

何も聞かず 飛び出した
衝動と言う 汽車に乗り
今ならきっと 許せる
他愛(たわい)ない 遊びと

いつか再び 二人出会って
恋を やり直せたら
この髪の毛が 色褪せるまで
貴方を 決して離さない

恐くなかった 迷わなかった
永遠だと 思った
この唇が 乾く間もなく
貴方と 愛し合っていた

貴方と 愛し合っていた
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