コーカス・レース

その鳥が隠れてしか鳴けないのは
聞こえないふりされるのが怖いから
共感されない孤独を恐れたとき
飛ぶことさえやめたの でも

優しくなれたのかな 歩いたその間に
誰もがきっと別の場所を目指す中で

あのウサギが聞こえないふりしているのは
自分の見え方を知るのが怖いから
見えない傷の在り処が痛むときは
その両目を赤くして泣いていたでしょう

優しくなれたのかな 逃げながらも いつしか
誰もがきっと別の場所を目指す中で

飛べないまま赤い目を拭いながら
コーカス・レース
僕らまだその途中 きっと 君もそこに

答えも勝敗も無いのに乾いてゆく涙と
振り返ることはできても進むしかない世界
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