黄昏を追い抜いて

ハンドル握る あなたの横顔
街路樹(がいろじゅ)の影を よぎってゆくわ
まるで過ぎゆく 心の模様ね
ざわめく風が今 頬に冷たい
黙ったままで 飲みかけのコーラ
渡されるまま 飲み干すけれど
分ってるわその娘は もう覚えてるのね

せめて さよならを言う前に
あなたお願い 黄昏を追い抜いて
どうせ別れるのなら 恋のうしろ姿は
夕焼けを背に浴びて 美しいまま

私のための助手席も
今はその娘の香りのリザーブ・シート
町で偶然 出会ったとしても
紹介などせずに 通り過ぎてね
海へのカーブアクセル踏んで
あなたの愛が終わりを急ぐ
できるならば引き裂きたい 青いジェラシー

せめて さよならを言う前に
あなたお願い 黄昏を追い抜いて
もしもあなたの姿 もいちど見たくなっても
想い出は 茜色(あかねいろ) 染めてゆくだけ

せめて さよならを言う前に
あなたお願い 黄昏を追い抜いて
どうせ別れるのなら 恋のうしろ姿は
夕焼けを背に浴びて 美しいまま
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