もう一度、ただいまって聞きたくて

「ねえ あのね 今日ね」
そう言った私の 肩引き寄せ
反対の手でシャッターを切った初の記念日
「ねえ 憶えてたの?」
のぞき込むとキミの顔だけ
吹き出した写真見るたび 涙止まらない

ただいまって 少し遅くなったねって
苦笑いして帰ってよ
すぐに駆けてくから
ごめんねって 淋しい思いさせたねって
ずっとぎゅっと抱きしめて
もしも叶うのなら キミに触れたい

優しい風に導かれて部屋を出る
笑い合う人 どこからか聴こえるラブソング
あの日と同じ空の色さえ憎らしくなる
すべてがそのままなのに キミはどこ?

夢なんでしょ? 悪い夢を見てるのよ
笑って誰か言ってよ
はやく覚めなければ
大嫌いだ 出逢わなきゃよかったんだ
何度叫ぶたびに
もう一度だけでいい キミに会いたい

さらさらと過ぎた幸せの時間
今ひとつひとつ優しく光ってる
残された笑顔の写真 胸に抱くと
キミの声が聞こえる

ただいまって 少し遅くなったねって
苦笑いして帰ってよ
すぐに駆けてくから
ごめんねって 淋しい思いさせたねって
ずっとぎゅっと抱きしめて
また言いたい キミにおかえり
また言いたい キミにおやすみ
また言いたい 愛してる
キミに会いたい
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