涙一輪

夜桜 背に舞い落ちる
どこへ行く道か
親がくれた命ひとつ
うまく抱いてもやれず

泣いてどうなるものでしょうか
ふと見上げた空の彼方

仁義あらば 花となろう
義理に咲いた あだ花
涙 散る花

情(なさけ)は 岸辺も知らず
流れゆく川か
舟をつなぐ綱のもろさ
東も西も遠く

訊(き)いてどうなるものでしょうか
ただうつつの旅の行方

仁義あらば 風も吹こう
義理に咲いた あだ花
涙 散る花
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