盆帰り

君が着た花がすり 君が舞う花まつり
ひとときを 故郷のふところに 遊ぶ

明日には村はなれ 汽車に乗り
村わすれ 一年を 忙しく過ごすのは 何故

汽車に乗れば 故郷の手土産の
一輪の花の色あせることを知りながら

暮れ方の 盆がえり 火を落とす 花まつり
こよいまた故郷の駅を発つ人影

いくつかの年月をくり返すこの旅を
窓に寄りいわれなく思うのは何故

汽車の窓に移りゆく景色に似て
何もかもがめまぐるしいだけの場所へと知りながら

ひとときの盆がえり すぐにまた振りかえり
気ぜわしく上りの汽車 乗り込むのは 何故

せせらぎに素足で水をはねた
夕暮れの丘で星を数えた
突然の雨を木陰に逃げた
故郷の君の姿 ぬぐいきれないと知りながら

ララララ ララララ
ララララ ラララ…
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