おんな

朝の湯舟で 涙を洗う
私を見ている 窓の雨
後を追えない やさしい人の
胸に抱かれた 愛ひとつ
逢いたい 逢いたい
ひとりが寒い

ホタルカズラの 小さな花が
未練を叱って 濡れて咲く
躰(からだ)ふたつが あるならここで
ひとつくれると 言ったひと
逢いたい 逢いたい
あなたの胸に

遠いあなたに 変ったけれど
他人と云う字に したくない
思いだすほど 淋しい湯舟
雨の音さえ 泣いている
逢いたい 逢いたい
あの日のように
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