わたしの乙女坂~晴れたら綺麗~

苔の石段 踏みしめて
一人のぼれば 想い出す
庭にあふれた 紫陽花と
泣いて別れた あのひとを

枝に結んだ おみくじが
雨に打たれて ふるえてる
あなた あれっきり 行ったきり
傘の重さに 立ちどまる

鐘が鳴る
想い出を 引き裂くように
鐘が鳴る
明日は晴れに 変わるよと…
晴れたら綺麗

夏が間近い 寺町を
坂を下れば 海の音
うしろ姿の 似た人が
雨に煙って 立っている

赤い鳥居の 下に来て
濡れた燕を 目で追って
あなた あれっきり 行ったきり
心変わりに 身が細る

鐘が鳴る
想い出を 憐れむように
鐘が鳴る
明日が晴れに 変わるよと…
晴れたら綺麗

鐘が鳴る
想い出を 引き裂くように
鐘が鳴る
明日は晴れに 変わるよと…
晴れたら綺麗
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