木戸をあけて −家出する少年がその母親に捧げる歌−

あなたの後ろ姿にそっと別れをつげてみれば
あなたの髪のあたりにぽっと明かりがさしたよな

裏の木戸をあけて一人夜に出れば
灯りの消えた街角 足も重くなるけれど

僕の遠いあこがれ 遠い旅は捨てられない
許してくれるだろうか 僕のわかいわがままを
解ってくれるだろうか 僕のはるかなるさまよいを

裏の木戸をあけていつかつかれ果てて
あなたの甘い胸元へきっともどりつくだろう

僕の遠いあこがれ 遠い旅の終るときに 帰るその日までに
僕の胸の中に語りきれない実りが たとえあなたに見えなくとも
僕の遠いあこがれ 遠い旅は捨てられない
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