想樹−そうじゅ−

長く、険しい道が
果てなく続けども
今日と同じ一日なんてない、と
時間(とき)を刻んで

人は弱いものだと
思い知ったからこそ
強くあれ、と
言い聞かせながら
凛と顔上げてきた

雨に打たれながらも
風が吹き荒ぶ日にも
ただ前だけ向いて生きてきた
大地、根ざして

心の奥 いつも佇む
想い揺らがぬように

時に蘇るのは
夢を決めたあの日
届きそうで、未だ届かず
指を伸ばし続ける…

あの頃の思い出が
セピア色になる日まで
幾つもの季節を越えてく
ずっと、変わらず

胸に抱く この願い
大きく、大きく育まれて
芽咲けよ、と。
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