凛として

ひとつ、ふたつと花片数え あなたと家路をゆく
大橋またぐ ひと筆の雲 琥珀に染まる夕べ

幾年の月日が流れ 背丈は入れ替わり
恋をして ふるさとに別れ 遥か、あなたを想う

手のひらに 残る記憶 こころを繋いだ ぬくもり
聴こえる 遠き日の風 あなたと紡ぐ 島の唄

凜として 凜として 散りゆく花は
やさしくて やさしくて 忘れえぬ人

今年も咲いた一番桜 絵葉書 あなたの文字
そっと見上げる 如月の空 淡き花片が舞う

幾年の月日が流れ 愛の深さを知り
差し迫る 永遠の別れ 遥か、涙あふれる

手のひらが 結ぶ命 受け継ぐ あなたのぬくもり
出逢えた このよろこびを あなたの胸に 届けたい…

凜として 凜として 散りゆく花は
やさしくて やさしくて 忘れえぬ人

凜として 凜として 散りゆく花は
やさしくて やさしくて 忘れえぬ人
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