nameless story

夕暮れ伸びる影を追って早まる呼吸に
夢中で気づけなくて 君の声は溶けた

いつでも 言葉にした分だけ強くなった気がした
迷うたび尖った記憶の中で
探し当てた陽光(ひかり)が色の無い物語
手繰り寄せて

俯いた時は思い出す 距離じゃ計れない君の言葉
悲しい夢から覚めるまで
ずっとこの物語は閉じないでおくよ

近くで触れられなきゃ意味が無いと思ってた
どうしてこの瞳は君の「嘘」も映すの?

例えば おとぎ話の中の
あの子の様に自然に振舞えたら君の心の奥に
刻まれていたのかな
寄り添えていたのかな もどかしくて

ほんの少しだけ目を閉じた
眠れない夜が明けてくまで
暗がりの中で手を伸ばす
「どうか、この物語を終わらせないで」

優しい音包まれながら 書きかけた文字滲んだ理由を
目を覚まして空白になったページ 今はさよなら

この物語の結末を 探し続けたい君のそばで
悲しい夢から覚めるまで
ずっと続いてく だから見ていて
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