空蝉挿話

夕暮れ色森の中
ひと夏の命この歌に乗せて

熱を孕む風は優しく 高い空へ還ってゆく
時に流れ変わることなく 過去や未来すべて越えて

「こないだから元気がないね、どうしてかな」聞きたいけど
あの夕日が赤すぎるから 僕らふたり羽根を広げ

夏の中に木霊する
優しい君の声を聞いたよ
だから僕も応えよう
いつかの運命に負けないように

「どうしたって超えられなくて、少し悲しい」呟いては
寂しそうな笑顔浮かべた 君のことが好きだったよ

いつかどうか教えてね
君のカナシミやツライコトや
きっとどうしようもない
心の暗い影でさえも僕は――

約束しよう何時までも
空と大地の狭間で

恋と熱に浮かされて
君とふたり最後に抱き合おう
大地の上寝転んで
訪れる闇へと抱かれながら

ずっと ずっと ずっと ずっと…
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