破滅のプロセス

落ち窪む空がわたしを、見て 卑しい眼の光で嘲笑(わら)う
何処にもない場所がある、そう 穢れた言葉たちで嘯いて

従順な子犬を躾ける支配者のように
ひどく優しい 声で嬲り そして閉じ込めて壊して欲しい

呼び声も届かない この心に走り出した戦慄
耳元で囁くの 破滅の愛おしきプロセス

折れた翼踏みにじる、その 残酷で無慈悲なる爪先を
撫ぜあげて舐めあげれば、もう 春日の雪の如く蕩けてく

純真な小鳥弄ぶ子供等のように
無邪気な程 惨たらしく わたしの全て曝して下さい

秘めやかに忍び寄り 絡みついた温もりの残り香を
沁み込ませ離さない 永遠に囚われたままで

従順で純真な 世界は何時しか翳に中てられて
わたしの何もかも あなただけに相応しく昇華する

もう何も届けない この心に走り出した戦慄
耳元で囁くの 破滅の愛おしきプロセス
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