沈丁花

きっとおまえは 待っていてくれると
今もどこかで 信じてるのさ
遠いあの日の ああ 沈丁花…
ふたり暮らした 小さな部屋の
窓辺にはかなく 咲いていた

そばにいるなら 哀しみも痛みも
幸せだからと おまえは言った
甘い香りの ああ 沈丁花…
まるでおまえの 吐息のように
夜ふけの心に 忍び込む

いつかおまえに もう一度逢えたら
泣かせてやりたい この手に抱いて
白い花びら ああ 沈丁花…
まるでおまえの 涙のように
さみしくはなかい 落ちてゆく
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