心のユートピア

どうして記憶の中の あなたはいつの日にも
そんなに悲しい横顔 ふたりを遠ざける
深くてせつない夜と 優しい時間の中
あなたのそばにいるだけで ただ幸せだった

甘い夢をいつも 見させてくれた
あなたとならどんな時でも 強い気持ちでいた
いくつの物語 織りなすように
かなわない未来のために つむぎ続けていた

おぼろにかすんだ月が 水面に静かにゆれる
あなたと寄りそい歩いた 春風に吹かれて
すべての過ぎ行く過去(とき)に 理由があるのならば
二度とは会えなくなるのに 何故出会ったのだろう

甘い夢の中で 生き続けてた
遠回りをくり返したり 永遠を信じて
ささいな誤解さえ 置き去りにした
やがて来る未来の中で とりもどすつもりで

一瞬のきらめきを くり返したら
いつの日にか遥かな日々に きっとたどりつくと
めぐる季節の中 駆けぬけていた
かなわない未来があると 少しも気付かずに

甘い夢の中を さまよいながら
あなたとさがし求めてた 心のユートピア
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