カナリア

あの波のむこうに金色の羽根
濡らして漂うカナリア

忘れた歌声は忘れたままに
想い出を抱いたカナリア

私の唇が歌声忘れたら
きっとカナリアのように海へと旅立つの
昨日と違う今日ここに訪れたら
砂浜に小さな舟が迎えにくるの

誰かの喜びも悲しみさえも
かわりに綴ったカナリア

私の唇が言葉をなくしたら
きっとカナリアのように海へと旅立つの
その役目を終えた過去に気付いた日に
砂浜に小さな舟が迎えにくるの

小さな舟からはきらきら光る街の灯が見える
さよなら
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