港哀歌

風が哭(な)く 恋に哭く
雪が舞う 海沿いの町
女ひとりの 舟唄哀し
あなたいつまで 待たすのですか
船が着くたび 桟橋で
背伸びしている 私が見えますか

夢が泣く 闇に泣く
浜の宿 住む人もない
灯り淋しい 迷い船
俺の港は お前の胸と
求めあったの 偽(いつわ)りですか
あなた恋しと 霧笛も泣くばかり

今度逢うのは いつの日ですか
かもめ番(つがい)で 飛んでいる
北の日暮れは 抱かれて眠りたい
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