押しボタン<一発録れたて編>

満員のバスの中 僕はいつもの席に座り
MDのボリューム最大で 独りの世界つくり出す
頭の中に広がる 大好きな声に浸りこみ
頭で聞いて 心で口ずさむ

バスのエンジン音も 周りの話し声も 今の僕には届かない
届いてくるのは 動く景色と 大好きな声だけ

窓から入る太陽の日差し 眩しく目細めながら
眠気こらえアクビひとつ 春の兆し見えないまま
僕は思う当たり前だが 冬は必ず春になるんだと
独りうなずきながら

まだ冬なのに あの子は生足で
僕は見ないふりしながら 窓に映る君を見る

出さなきゃいけない答え まだ固まらない答え 頭が割れそう胸が苦しいです
どんなに考えても 答えはいつでも 同じ所にたどり着く

暖かい日差しはまだなくて 曇った窓ガラス拭いて
外を見た真っ白な世界が 広がるけれど
どこか寂しげででもそんな冬が案外 好きだったりもする
矛盾だらけの僕

一秒一秒年を取る僕らだからこそ 好きな事めーいっぱいしてたい
いつでも笑顔でいけるように

バスは走る 春を待つ僕を乗せ冬の道を
寂しげで辛い冬を 越えれば必ず
暖かい春は来るから だからもう少し
僕は大好きな声を 聴きながらいつもの席
僕は大好きな声を 聴きながらバスに乗る

春へと行くバスに乗る
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