約束のワルツ

誰にも見つからないように
曲がり角を越えてから少し泣いた
桜も一緒に泣いていた

君が愛したこの街に
季節はもう何度も巡ってきて
幸せな顔をした夕暮れに染まってゆく

言えなかった気持ちも こんな日になら
私の身体を抜け出して 君に届くかも

約束するよ 忘れないよ
確かに君がここにいたことを
私の胸の奥に灯る君のぬくもりを
約束するよ 忘れないよ
例え生まれ変わったとしても
私はもう一度私になって 君に会いにゆく

時間が私の肩を抱き
悲しみから少しずつ遠ざかる
来た道を何度でも振り返り歩いてゆく

数え切れぬ夜を越え 膝を抱えて
君のためにできること 今ならわかるの

約束するよ 忘れないよ
確かに君を愛したことを
私の隣りに並んでいた君の足跡を
約束するよ 忘れないよ
例え生まれ変わったとしても
私はもう一度私の言葉で君に伝えたい

暮れてゆく西の空の彼方
爪先で立って遠くまで
どこまでも揺れて流れてゆけ
約束の歌
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