おんな酒

貴方ひとりが 男じゃないと
口じゃ言えても 心ではしのび泣く
どこの誰より 惚れてるくせに
素直になれない 意地っぱり
馬鹿な女の 強がりを
酔って聞かせる おんな酒 分って ねえあんた

無茶はよせよと 優しく叱り
干したグラスに 蓋をする掌が欲しい
酒じゃ消せない 心のすき間
知っていながら また空ける
馬鹿な女と 言わないで
眠れないのよ 一人では 寒いわ ねえあんた

死ぬも生きるも 一緒と決めて
命ささげた あの夜に嘘はない
惚れて振られる 浮き世の川で
情けひとつに すがりつく
馬鹿な女で よかったら
明日を夢見る 止まり木に 戻って ねえあんた
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