ただ一人の歌

声がかすれても僕は歌い続けるよ あなたを想って

部屋の片隅には 埃まみれのギター
すべて失ったあの日から
歌う言葉さえも 妙に嘘っぽくてさ
大事なことが解らなくなっていた

世界中に響くよりも ただあなたに届けたい
そんな当たり前のことを いつから僕は忘れてたんだろう

あなたを失った世界で それでも僕は歌ってるよ
何度も自分に問い掛ける 答えは無いと解ってても
だけどだけど見つけたい 僕にしか歌えない あなただけの歌

膝の上抱えた 埃まみれのギター
思い切り掻き鳴らしたけれど
使わなきゃこんなに錆びてしまうもんだな
心と同じ 歪んだ音を立てる

あなたがくれた形の無い 優しさや温もりが
今の僕を作ってくれた やっと解ったよ

あなたを失った世界で 僕は何を歌えばいいんだ
涙は絶えず溢れるのに 言葉一つも出て来ない
だけどだけど見つけたい あなたにしか聴こえない 僕だけの歌

ずっとずっと考えてた こんな僕に出来ること
ずっとずっと あなたのこと笑顔にしたい
そんな気持ちで 生きたい

あなたを失った世界で それでも僕は歌ってるよ
喜びも悲しみも全部 あなたがくれた物だから
どれもこれも愛しくて そんな想い掻き集め ギター鳴らして

馬鹿にされても笑われても 溢れ出すまま言葉にしよう
きっと今なら伝えられる ただ一人の為だけに
声が声がかすれても僕は歌い続けるよ あなたを想って
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