想い出にて

今頃誰を抱いてるの
届いた噂の消印は
あたしの知らん街の名が
書いてあった

惚れて惚れて どれだけ尽しても
一緒になれん男もいる
途中下車の恋やとわかってて
気持ちはしょうがない

あんたなんか 本気で好きやから
あんたなんか 忘れてあげへんよ
想い出にて あたしが死ぬ日まで
涙を連れてさまよう

西陽に染まる窓ぎわで
あたしの背中を抱きよせて
この世でいちばん優しい
嘘をついた

どうせどうせ 失くした夢やもん
あきらめりゃ それですむものを
なんであんたやなきゃあかんのやろ
つくづく情けない

心なんか どうでもいいんなら
心なんか あんたにくれてやる
想い出にて この胸の景色も
せつない色に揺れてる

あんたなんか 本気で好きやから
あんたなんか 忘れてあげへんよ
想い出にて あたしが死ぬ日まで
涙を連れてさまよう
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