流浪人

一人 コップ酒 故郷(ふるさと) 思う夜は
都会暮らしの 風が身に沁みる
人が渦巻く 荒海で
掴んだものと 引きかえに
俺は何を 手放したのか
がむしゃらに 生きてきた
流されて 生きてきた
それでいいのか…
今夜もため息 酒を飲む

おふくろ達者かと 受話器に声かける
今はそれしか できぬ親孝行
都会の街角(まち)は 情がない
それを嫌っていた俺も
同じ色に 染まってたのか
このままで 終わるのか
流されて 生きるのか
思い悩んで…
唇噛みしめ 酒をつぐ

しあわせは どこにある
人生は まだ途中
負けてたまるか
明日を夢見て 酒に酔う
がむしゃらに 生きてきた
流されて 生きてきた
それでいいのか…
今夜もため息 酒を飲む
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