檸檬タージュ

誰のかもわからない自転車で 走り抜けたあの夜の湿った空気
何もかも見透かす目玉みたいな 檸檬月が照らしてる都市はyellow
ふと滲み出す心の風景

小さくなった記憶では思い出せない 俺はすでに大人になってしまった
ぼろぼろになった何かを引き摺って これが何か思い出せないまま

ああ、忘れたはずなのに
ああ、どこにも無いはずなのに

弾け跳んで砕け散ったはずなのに
浮かべても浮かばないはずなのに

忘れたから 忘れたからこそ 決して忘れられないものがある
俺は現在を生きてる

相も変わらず 俺は俺でいる
感傷に浸る時間はない
ただ、嫌いでも街角で 俺は俺とすれ違う
思い出の輪郭が浮かび上がる
それに合わせ 記憶の破片を並べ
つぎはぎだらけのモンタージュを作る
誰かの顔のような どこかの景色のような
誰か知らないか?どこかを知らないか?

ああ、忘れたはずなのに
ああ、どこにも無いはずなのに

弾け跳んで砕け散ったはずなのに
浮かべても浮かばないはずなのに

忘れたから 忘れたからこそ 決して忘れられないものがある
俺は俺を生きてる
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