惚れたよ

思い切る気が くじけるような
雨の酒場の ひとり酒
惚れたよ 惚れたよ 惚れぬいて
忘れられない 夢ばかり
足は千鳥で こころは鴎
飛ぶに飛べない まよい酒

のれん揺れれば おまえの顔が
酔いの向こうに 見えてくる
惚れたよ 惚れたよ 惚れたから
泣いて笑える 人生か
咲いて散っても なおまだ燃える
花もあるだろ 恋もある

ちょっと待ってが 口ぐせだった
抱かれながらも 口をつく
惚れたよ 惚れたよ このおれと
いつか出直す 約束の
匂い袋を 忍ばす胸が
やけに恋しい 夜の酒
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