ゲルゲの舞踏

言い訳染みた夢に溺れ
見せ掛けの情に媚びる(憐れね)
馴れ合いの檻の中 語る
己の美学に酔い痴れる

嘘の微笑み与えすぐ手の平を返す
鞭振るう神に祈るだけ ならば
ずっと見続ければいいわ

悪魔の囁きに惑ろう天使達
砕かれた背の羽根 酸化した雨
『お元気ですか 変わり果てた君』
嘲笑いが響き渡る――

選りすぐりの謳い文句で
隠す本音(こえ)に気付かず
勧められるが儘に悪魔の手を取り踊る愚者(もの)よ

狭き世界の中で満足する精神(こころ)に
悟られぬ神は思うだけ ならば
待ち続けていればいいわ

白亜の壁の中迷える天使達
愛する己が為堕ちる悦楽
『お元気ですか 荒み枯れた君』
我等(あくま)は先に進む――
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