海辺

なつかしい海にあなたと ふたりできたの
ぬれた髪と 肩に光る水のしずくに
潮の香り 吹きぬける

元気でいた? どうしてた? あなたの声は
まるで あの頃みたいに 変わらないふたり
せつない愛 よみがえる

やさしく風に遊ばれている髪 その笑い方も
いつか 私へとむけられてたもの
忘れたことなどなかった いつでも どんな時だって
あなただけだった この海辺は

波に向かう背中へと 追いつけなくて
振り向くあなたが 差し出す手を握ったら
海の水が あたたかい

なんにも 束縛されずにあなたが そばにいた頃は
やさしさも愛も 見えなかったの
もう一度 その腕につつまれたなら 戻れるのならば
だけど今はもう 誰かのもの

愛している 今もきっと いいえ
今いるふたりが やさしいから 愛しいだけだわ

戻れない 遠いあの日のふたりへと さよならするから
忘れられない くちづけをして

出会えたことを 分けあったすべてを 宝物にする

いつか今日の日が 想い出になっても

ふたりだけのものでしょう この海辺は
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