ユウジ…

夜中過ぎに 鳴り響く 電話のベルは
懐かしいあなたからの 細い声
涙で掠れた 溜息の裏の 隠し事
そっと伝えていいよ 今夜だけ
こんな風にね いつもあたしが
大人の役を演じた
“逢いたい”と不意に告げるけど
ふたりは今 別の暮らし
ユウジ… このまま ユウジ
昔に戻ってゆけたらいいね

別れてから ほどもなく 結婚したと
この街に 噂の風が 吹いた日
とまどう心で 幸せだったら それでいいと
胸に言い聞かせたわ 泣きながら
そんな風にね 忘れて行った
青春のまま あなたを
淋しさが 少し 晴れるけど
あなたの声 聞いているから
ユウジ… わかって ユウジ
涙が止んだら 受話器を置いて

切なさに 泣き崩れそう
だけどふたり 別の暮らし
ユウジ…このまま ユウジ
昔に戻ってゆけたらいいね

ユウジ…わかって ユウジ
涙が止んだら 受話器を置いて
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